
恐らく今年発表されるであろうアップルのiPhone8(仮称)に、有機ELディスプレイが搭載されるのはほぼ間違いないということでにわかに業界が注目され始めている。
iPhoneはスマホの世界シェアが20%を占めているんだぜ。
有機ELが採用となれば有機EL市場はさらに拡大していくよな。
そんな今、注目の有機EL関連銘柄を見ていくぜ。
有機ELとは?
有機ELとは「有機エレクトロルミネッセンス」の略なんだ。
かいつまんでいうと、特定の有機物に電圧をかけると、有機物が光る現象のことだ。
有機物って何かって?
これを説明するとさらに難しくなるんだが、ざっくりと炭素を含む化合物のことと覚えておくにとどめておこう。
さらに難しくなってしまうからな。
この有機ELを使った照明やディスプレイが今非常に注目されているんだ。
何故かと言うと、従来のものよりもさらに薄型・軽量化が可能でこれまでにない発光の仕方ができるなど多彩な表現力を持っているそうなんだ。
少し前にLEDが出てきて、これも寿命が長いなどのメリットがあり我々の生活にも浸透してきたけれど、有機ELはLEDをさらに超えると言われてる。
有機EL照明なんて「未来の照明」なんて言われてるぜ。
日本では有機ELというけれど、海外ではOLED(Organic light-emitting diode)とも呼ばれてることが多いな。
なぜ、アップルはiPhoneに有機ELを採用するのか?
アップルはどうして有機ELディスプレイを採用するんだろう?
もちろん更に薄型・軽量になること、低消費電力になるだろうというメリットはあると思うんだが、それだけではちょっと弱いよな。
同じく有機ELディスプレイを採用しているサムスンの「Galaxy」は左右の側面を湾曲させて表示領域を広げた端末になっている。
有機ELディスプレイは外枠(額縁)の幅をほぼゼロにできるんだ。
もちろんサムスンの真似はしないだろうけど、アップルもフル画面端末のiPhoneを発表しようとしているんじゃないかって気がするな。
ホーム画面すらなくし、画面上で指紋認証できるiPhoneというのは使い勝手はどうあれ、インパクトがある気がするぜ。
有機ELの覇権争い
現状有機ELは韓国メーカーが先行している。特にLG社とサムスン社だな。
特にLGは総額1兆円以上を投資して、有機ELパネルの新工場を建設することを発表したくらい力を入れている。
新型iPhoneの生産に合わせるためだろうって言われているぜ。
何とか食らいつきたい日本企業なんだが、どうやらジャパンディスプレイは有機ELではなく、液晶パネルに力を入れていく方針のようだ。
台湾のホンハイの傘下に入ったシャープはなんとか食らいつこうとしていくようで2019年にもスマホ向け有機ELパネルを中国で生産する意向を固めた。
韓国のメーカーは有機ELに命運をかけている感じがするが日本のメーカーはまだどことなく迷っている感じが伝わるぜ。
何とか頑張って欲しいものだ。
それでも、有機ELを支える製造装置など、生産を影で支える裾野企業が日本には目白押しだ。
まだまだ、確かな技術力が世界に通用するところを見せているぜ。
そんな有機ELに力を入れている企業を紹介していこう。
有機EL関連銘柄 株ファイターおススメ銘柄
<7751>キャノン
なぜキャノン?と思った人もいるかもしれない。
実は子会社のキャノントッキは有機ELの蒸留装置を世界でもほぼ独占的に手がけているんだ。
世界中のパネルメーカーからラブコールを受けており納入まで2年待ちの装置もあるんだぜ。
日本の技術が世界中から求められているのは嬉しいよな。
有機EL関連銘柄 本命
<6258>平田機工
「真空チャンバー」という有機EL製造装置を開発している。もはや有機ELを製造するのに欠かせないらしい。
iPhoneが有機ELを採用するというニュースが報じられたときから株価が爆上げした。「アップル関連銘柄」の側面も持つ銘柄だ。
<5019>出光興産
実は古くから有機EL事業に携わっている企業だ。
長年の研究開発を通じて、パネル製造に必要な有機EL材料をすべて有しパッケージとしてユーザーに提供できるなど材料メーカーとしての自信を見せているぜ。
全ての材料を一括供給できる強みは大企業ならではだ。
<7912>大日本印刷
有機ELディスプレーの製造に使用する蒸着マスク(メタルマスク)を製造している。
大企業って、いろんな事業を手広くやっているよな。
DNPも有機ELに関わっているなんて、意外だったぜ。
2020年までに60億円の設備投資を継続的に実施することも決定しておりさらなる飛躍が期待されるな。
有機EL関連銘柄 中穴
<4112>保土谷化学工業
有機ELの正孔輸送材、電子輸送材を開発している企業で有機EL材料のリーディングカンパニーだ。
これはELの長寿命化・高耐久性に一役買っているらしい。
他にも発行材やホール注入材などに関しても開発している。
<7717>ブイ・テクノロジー
有機EL向けの高精細な技術を応用し液晶に組み込む独自のタッチパネルを開発している。
製造工程を大幅に減らすことができ、液晶にあとづけするタッチパネルに比べて価格が5分の1以下に下がるなど画期的な製品を生み出している。
一言
有機ELは現状まだまだコストが高く、焼きつきなどの問題点も見え隠れする。
しかし早晩、技術革新によって改善されていくだろう。
他国で生産されている有機ELパネルも、日本企業の技術に支えられて生産されていることは覚えていて損はない。
そんな優良銘柄に、日本を応援する意味でも積極的に投資していこうぜ。